前回の記事
rebena.hatenablog.jp
前回の記事では様々なメーカーの普及価格帯バスルームを検討しましたが、個人的に「絶対に入れたい!」を感じる商品がありませんでした。そこで中級~上級グレードに視野を広げて選定を開始し、調子に乗ってカタログや業者向け資料を全て取り寄せました。カタログの山が出来上がりました。施工業者向けの技術的な資料が欲しかったので個人事業主として某社のビジネスアカウントまで取得しました。
上級グレードへの視野拡大と求めるもの
個人的に上級グレードの間接照明を多用したラグジュアリーな見た目は好みでしたが、過度なオプションは不要でした。私は浴槽にあまり長時間入らないため、ジェットバスやマイクロバブル、肩湯などは持て余す可能性が高く、高額なオプションかつ故障リスクもあるので最初から検討していませんでした。予算的にもそもそも厳しいです。
ホテルライクなデザインは魅力的ですが、清掃性が悪化するのでゴテゴテしている必要はありません。シンプルでいいのです。
運命の出会い:トクラスAXIY発見
そんなバスルームを求めてショールームを巡っていたとき、異彩を放っていたバスルームを発見しました。

TOCLAS AXIY
一目惚れしました。格好いい。
ゴテゴテしておらず、シンプルなパーツ構成なのにホテルライクな高級感を演出しています。シンメトリーデザインのアクセントパネルが非常に独特で、空間を広く見せるという他メーカーには無いものでした。
調べてみると発売日が2024年6月3日であり、非常に新しいバスルームでした。マットなグレージュっぽいマテリアル(壁色)など、近年のトレンドを抑えている感じがします。
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AXIYの魅力とデザイン展示

展示はカタログの表紙になっているホテルライクでシックなものと、グレージュと木目のシンプルかつ可愛らしいものの2種類があり、どちらのデザインも非常に魅力的でした。
こちらの展示は特に女性に人気があるように思えます。
浴槽にはトクラスの普及価格帯エブリィの「スターク」よりも優れた人工大理石である「エクラン」を採用しているようで、ゲルコーティングが施されています。キズがついた場合は研磨も可能です。こんなことが書かれているのはトクラスだけです。
(AXIYになる前の前身である「YUNO」を使用しているユーザーによると、洗剤を使わなくても水垢がしっかり落ち、20年経っても綺麗なままという情報があったので実績があるようです)
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選定理由
下位グレード同様に、うちのハウスメーカーではサウンドシャワー(ヤマハ製Bluetoothスピーカー)が標準仕様でついています。こちらの音質も良好で魅力に感じていたので決め手となりました。実は昔は有線(3.5mmステレオミニジャック)しか無かったのですが、AXIY発売と同時にBluetoothに対応したようです。
選定の条件は色々あったのですが、結局のところ我が家は最終的にデザインで採用を決めてしまいました。
このシンメトリーデザインは、窓のない空間を広く見せるだけでなく高級感のある濃いめの色をアクセントパネル全面に採用すると雰囲気が重くなりすぎる&水垢の掃除が大変すぎる問題に対する一つの答えでもあると自分は考えています。アクセントの面積を限定することで、これらの問題を緩和できます。
また、シンプルなパーツ構成のデザインを基本としているのも清掃性の観点から好感が持てます。カウンター・ミラー・窓などを全て外して必要なものだけマグネットで装着するのが今どきのトレンドであり、このバスルームはそのような想定とマッチしています。
どこぞの床のようなピンクカビや浴室パネルの落ちない水垢の懸念もありません。
水垢が目立つ懸念はありますが、全てのパーツで黒色を選択でき、高級感のある重厚な雰囲気のバスルームを実現できるのも個人的に高ポイントです。
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懸念点と対策:お掃除浴槽の採用
懸念点もあります。下位グレード同様に3Dエルゴデザインの湾曲したバスタブ*1は1618サイズだとあまり恩恵がありません。浴室に一人で入るなら尚更です。それどころか湾曲しているため、普通の浴槽より掃除がしづらいという書き込みを見たことがあります。
ブロッコバスタブという別形状の浴槽を選べばこの問題は回避できますが、我が家の場合は家族にデザインの好みでNGを出されてしまったため、3Dエルゴバスタブを採用することになりました。

3Dエルゴバスタブは清掃性に懸念があったので、「それならいっそ手で掃除をしなければ良いのでは?」と考え、「おそうじ浴槽」のオプションを採用しました。
これは投入口に予め洗剤を投入しておくことで浴槽の水抜き、洗剤洗い、お湯はりまで全て自動化するものです。とはいえ、2週間に1回の手洗いが推奨されています。
ぶっちゃけ、家電と同じで故障のリスクはあると思います。自分はこの手の自動化・時短・手抜きする仕組みは可能な限り採用したかったので、強行しました。
(なお、おそうじ浴槽はノーリツが提供している機能なので私が知る限り、全てのメーカーで採用可能です。)
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補足情報
マットエクランについて
我が家には採用しませんでしたが、ブロッコバスタブに限り「マットエクラン」というマットな質感の浴槽を選択できます。こんな浴槽を選択できるのは人造大理石に特化したトクラスだけです。こう見えてコーティングされているようで研磨も可能なので清掃性は問題ないとのことでした。
近頃はマットな質感の壁面パネルを選択する方が多いようで、柔らかい雰囲気・可愛らしい雰囲気を作りたい場合は重宝すると思います。写真では伝わりづらいので検討している方はショールームで実物を触ってみてください。サラサラ感が癖になる人もいるとか。

浴室暖房乾燥機について
我が家は浴室暖房乾燥機を採用しました。
電力効率の話や衣類乾燥が目的だとそもそも乾きにくいということで、近年は無駄オプション扱いされることが多いのですが、うちの場合は家族の高齢化を考慮してヒートショック防止の意味合いで入れることにしました。
また、未導入(換気扇のみ)より浴室内を乾燥させることができるのでカビの抑制にも繋がります。プラズマクラスターを発生させられるモデルもありましたが、この手の技術をあまり信用していないこと、体感できないこと、値段の関係で没になりました。
その他(雑記気味)
ショールームの展示がとても気に入っており、ほぼそのままの形(Authenticプラン、カタログの表紙のやつ)でお願いしたので、気づいたらシャワーヘッドはKVKのウルトラファインバブルになりました。他メーカーではケチってた部分。
また、家族の希望でエクランレガリア(人造大理石)のワイドグリップとカウンターも付いており、結局あんまりシンプルになってません。どちらも浴槽と同じ上位グレードの人大(エクラン)なので汚れに対してかなり強いはずですが、高額です。普通に豪華仕様。
カラーも黒に変えられる場所は全て黒。黒にすると何故か値段が跳ね上がる(理不尽)
例えば水栓は定価だと10万円アップになります。流石にナメてない?
(TOTOシンラやLIXILスパージュの全部入り最強仕様ほどではないものの、色々つけたので標準仕様からの差額が+70万とかになった。本当にシンプルなプランなら普及グレードからそこまで変わらない筈。)
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AXIYの前身、かつてのハイグレード商品「YUNO」はPanasonicのスミピカフロアと同様に床と壁の間に立ち上がりがあって、目地のコーキングが床から数cmの高いところにあったので通常より汚れが溜まりにくい仕様でした。
トクラスショールームで確認したところ、AXIYでは無くなってしまったということで、個人的には最大の残念ポイントとなっています。
また、一部のメーカーと違って床断熱がオプションなので環境やハウスメーカーの施工によっては追加費用が発生します。(うちの場合は浴室も断熱されているので不要とのことでした。)
sumai.panasonic.jp
あとがき
以上が我が家のバスルーム選定の経緯と最終決定です。
次回は残りの設備、トイレか洗面台についての記事を作成したいと考えています。
(執筆時点で打ち合わせの最終段階ということもあり、なかなか作成できない問題)